マタイの福音書24章1~14節

三位一体 第十主日礼拝           2026.8.2
聖書箇所: マタイの福音書24章1-14節
説 教 題: 「世が終わる時のしるし」
説 教 者:     辻林 和己師

イエスがオリーブ山で座っておられると、弟子たちがひそかにみもとに来て言った。「お話しください。いつ、そのようなことが起こるのですか。あなたが来られ、世が終わる時のしるしは、どのようなものですか。」
    マタイの福音書24章3節 (p50)

序 論)主イエスは、エルサレムの人々のことを思い嘆かれました。(23章37-39節)
 その後、主は宮(神殿)を出て行かれます。(1)
 主イエスが弟子たちに語られたことばを通して示されることは…

1、世の終わりについての問い
 この神殿はBC20年からヘロデ大王が着工し、このときも工事が続いていました。
 神殿の建物を指さした弟子たちに対して主イエスはこの壮麗な神殿も崩壊すると言われます。(2)(AD70年にローマ帝国軍によってエルサレムの神殿は破壊される。)
 オリーブ山におられた主に弟子たちは「世が終わる時のしるし」(3)についてお尋ねしました。(オリーブ山はエルサレムの東側にある山。)
 主イエスは、偽キリストに惑わされないよう注意を促されます。(4-5)
 「自称メシア(キリスト)」が多く現れ影響力を振るいますが真のメシアは、主イエスだけです。
 次に、戦争や飢饉や地震が起こっても、うろたえないようにと言われます。(6))
 「…必ず起こりますが…」(6-8)は、すべてのことが神の主権の下にあることを示しています。
 戦争や自然災害は終わりの到来を示すものではなく、新しい世界が生まれるための「すべての産みの苦しみの始まり」(8)なのだと言われます。

2、御国のこの福音
 「わたしの名のために」(主イエスの弟子だという理由で)(9)、憎しみの対象となったり、苦難にあい、迫害され、殉教することもある、と言われます。
 困難を逃れるために仲間を裏切ることや偽預言者の出現のことも語られます。(10-11)
 さらに主は「不法がはびこるので…」と言われました。(12)
 「不法」は、律法に違反すること、という意味です。
 正義や法を無視し自分がよいと思うことを勝手に行うことが普通になります。そのような利己主義のもと「愛が冷える」(12)のです。
 神様に対する愛も人に対する愛も冷えていきます。
 主イエスは、これらのことを挙げられ、そうした事態に惑わされたり、うろたえたりしないように、と述べられました。
 弟子たちは、エルサレムの滅亡や世が終わる時(終末)がすぐにも起こると考えていたのかもしれません。
 しかし、主イエスは神様が定められた時がある、と言われます。
 「終わり」が来るのは「御国のこの福音」が全世界に宣べ伝えられ、すべての民族に証しされてからです。(14)
 ここで主イエスが言われる「終わり」の原語には「完成」という意味があります。「世が終わる時」とは、世界が滅びる時ではなく、主イエスが再び地上に来てくださり、新しい世界が開かれ、完成する時です。

結 論)神殿だけでなく、世界の形あるものはいつか必ず消え去ります。しかし、主イエスのことばは決して消え去ることはありません。(35)
 人々の愛がますます冷えていることを示す戦争や悲惨な事件等の報道を見聞きする私たちは不安や恐れの気持ちに捕らわれてしまいます。
 しかし、このような時こそ、私たちは忍耐して歩み(13)、「御国のこの福音」(14)であるみことばを求め、世界を真に支配しておられる主イエスに依り頼んでまいりましょう。
 日々、主を待ち望み、みことばを求めることは、主の再臨を待ち望むことにつながるのです。
 主イエスが再び来られるまで、主のみことばを聞き、語り続け、主を証してまいりましょう。(コリント人への手紙 第一 11章23-26節p343)