ヨハネの福音書21章15~23節

復活節 第五主日礼拝             2026.5.3
聖書箇所: ヨハネの福音書21章15-23節
説 教 題: 「主を愛し、従う」
説 教 者:          辻林 和己師

彼らが食事を済ませたとき、イエスはシモン・ペテロに言われた。「ヨハネの子シモン。あなたは、この人たちが愛する以上に、わたしを愛していますか。」ペテロは答えた。「はい、主よ。私があなたを愛していることは、あなたがご存じです。」イエスは彼に言われた。「わたしの子羊を飼いなさい。」ヨハネの福音書21章15節 (p230)

序 論)
ティベリア(ガリラヤ)湖畔で主イエスは弟子たちの前に御姿を現わされました。(1、14)
 主は岸辺で彼らのため朝食の準備をして待っておられました。彼らは主といっしょに食事をしました。
 食事後に主はペテロに問われます。
 主イエスとペテロのやり取りを通して示されることは…

本 論)
1.主を愛し、主の羊を牧する

 主イエスはペテロに「…わたしを愛していますか」と問われます。(15ab、16a、17ab)
 弟子たちを最後まで愛し通された主がここで愛を問われたのです。(ヨハネの福音書13章1節p211)(「この人たちが愛する以上に」(15b)は「ここにいる弟子たちがわたし(主イエス)を愛する以上に」という意味)
 しかも三度もでした。ペテロは主から愛を問われて、心を痛めました。(17c)
 かつて彼は主に「あなたのためなら、いのちも捨てます」と豪語しました。(ヨハネの福音書13章37節p213)
 しかし、彼は主イエスの弟子であることを否定し、その誓いを破ってしまいます。(ヨハネの福音書18章15-18節p222、 25-27節p223)
 このとき、復活された主から「わたしを愛していますか」と問われ、ペテロは自分がしてしまったことを思い出さないわけにはいきませんでした。
 かつてのペテロであれば「はい、誰よりも、何よりもあなたを愛します」と力強く、自信をもって答えたことでしょう。
 しかし、このとき、自分の弱さを知った彼はただ「…私があなたを愛していることは、あなたがご存じです。」と答えます。(15c、16b)
 三度目にペテロは、「主よ、あなたはすべてをご存知です。」と答え、すべてを主に委ねたのです。(17de)
 そのようなペテロに主イエスは赦しと癒しを与えてくださいました。
 赦され、癒されたペテロに主は「わたしの羊を飼いなさい」と語られ、新しい使命を与えてくださいました。(17fg)
 それは「子羊たち、羊たち」(主イエスを信じ、新たに教会に加わった兄姉)を牧し、養うことでした。(ペテロの手紙 第一 5章1-4節p471)

2、主に従う
 続いて主イエスは厳かにペテロの死について予告されました。(18-19a)
 「あなたは両手を伸ばし、…」(18)は殉教することを意味しています。(後にペテロはローマで福音を伝え、兄弟たちを励まし、殉教したと言い伝えられている。)
 主は彼に「わたしに従いなさい」と言われました。(19b)
 そのときペテロは主が愛された弟子(ヨハネ)の姿が目に入りました。
 そして、「主よ、この人はどうなのですか」と尋ねました。(20-21)
 主イエスは「…あなたに何の関わりがありますか。あなたは、わたしに従いなさい」と答えられます。(22)
 ペテロもヨハネも他の弟子たちも「主イエスが愛された弟子」です。
 ヨハネやペテロ、他の弟子たち、それぞれにふさわしい主に従う道があります。(23)
 主イエスはそれぞれに応じて良き導きをなされ、「神の栄光を現わし」てくださいます。(19a)

結 論)復活の主は今も聖霊とみことばによって私たちを訪ね、愛され、「あなた」(私たち一人ひとり)と呼び、語りかけておられます。
 ペテロに新しい使命が与えられたように、主は私たちにそれぞれふさわしい使命を与えてくださっています。
 主イエスが私たちに求めておられることは自分に与えられた使命が何かを聞き取り、それを受け止め、従うことです。
 主からの愛、赦しと癒しをいただき、主に委ね、従い続けてまいりましょう。

 (参考)
   『聖ペテロの磔刑(たっけい)』
  カラヴァッジオ(1571-1610 イタリア人画家)の作品。