列王記第Ⅱ 22章1~20節

「まことに、みことばは、あなたのすぐ近くにあり、あなた
の口にあり、あなたの心にあって、あなたはこれを行うこと
ができる。」
                   申命記30章14節 (p.370)

序 論)南王国ユダの二人の悪王(マナセとその子アモン)
は神様に従わず偶像礼拝をし、大きな罪を犯しました。
(21章)
 この章には彼らの後に即位したヨシヤ王(在位BC640
~609年)が断行した宗教改革について記されています。
彼の時代に起こったことと彼の言動を通して示されること
は…

本 論)
1.律法の書が発見される
 アモン王の悪政に心を痛めた人々によって、ヨシヤは

8歳で王に擁立されました。
 彼は「父祖ダビデのすべての道」(2)(神様に聞き従う道)
を歩み始めました。
 16歳の頃、国中の偶像礼拝をやめさせようとしました。
(歴代誌 第二 34章3-7節p808)
 26歳になったときヨシヤ王は、主の宮(神殿)がかなり
破損しているのを見ました。それで大祭司に修理するよう
に命じました。(3-7)
 主の宮で修理の作業がなされていたときどこからか「律
法の書」が発見されました。(8)(それは旧約聖書の「モー
セ五書」 (創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命
記)か、「申命記」一書だったと考えられている。)(8)
 先代の悪王のアハズ王やマナセ王に見つかって燃やされ
ないように、その頃の祭司が隠していたのかもしれません。
 律法の書を手渡された書記がそれをヨシヤ王の前で読み
始めました。(10)
 そこには神様の戒めと、戒めを破る人々に与えられるさ
ばきについて記されていました。
 律法の書のことばを聞いたヨシヤ王は、自分が律法を守
っていなかったことに気づき、自分の衣を引き裂いて悔い
改めました。(11)
 先祖たちがさんざん行ってきた偶像礼拝の罪のために、
神様が南王国ユダをおさばきになることがわかったからで
す。
 そして、重臣たちを集めました。これから自分たちがど
うすればよいのか、国のために主のみこころを求めるよう
に彼らに命じたのです。(12-13)

2.預言者を通して主のことばが語られる 
 王の命令を受けた重臣たちは、預言者のことばを聞こう

とします。彼らは当時の人々から信頼されていた女預言者
フルダのもとに行きました。(14)
 彼女は二つのことを告げます。
 まず、ユダヤの国の今までの王と民が主(神様)を捨てた
ため、主はこの国にわざわいをもたらされるということで
した。(15-17)
 次に、ヨシヤ王が悔い改めたので、彼が地上で生きてい
る間は主のさばきは下されないことでした。(18-20)
 この後、ヨシヤ王は将来のわざわいが起こらないように
徹底した宗教改革を始めていきます。
 王は国民を主の宮(神殿)に集めました。そして、自分で
律法の書を読み聞かせました。(23章1-2節p695)
 ヨシヤ王は、「…心を尽くし、いのちを尽くして主の命
令と証しと掟を守る」(23章3節)ことを神様の御前で誓い、
国民にも約束させました。
 さらにまだ残っていた偶像の祭壇や偶像に関する物を徹
底的に取り除きました。(23章4-24節)
 ユダの国民も王にならい、ヨシヤ王の在位中は、まこと
の神様に従うようになりました。

結 論)南王国ユダの人々は、与えられていた神様のことば
を忘れ、自分勝手に歩み続けて、ついに神様のさばきを宣
告されてしまいました。
 神様の御前に誠実に歩もうとしたヨシヤ王の時代に、
神殿で律法の書が見つかったのは、決して偶然ではありま
せん。
 神様は、心から神様を求める者に聖書のことばを明確に
示してくださるのです。
 今、神のことばである聖書は「あなたのすぐ近くにあり」
ます。( 申命記30章14節p370)
 聖書を開けばいつでも主のことばを聞くことができます。
 私たちが神様のことばを心に刻み、従うことを、神様は
願っておられるのです。
 「あなたのみことばは 私の足のともしび
  私の道の光です。」(詩篇119篇105節p1065)
 聖書の中に示されている神様のご愛と恵みを知り、みこ
とばに聞き従って歩みましょう。