御使いは女たちに言った。「あなたがたは、恐れることは
ありません。十字架につけられたイエスを捜しているのは
分かっています。 ここにはおられません。前から言って
おられたとおり、よみがえられたのです。さあ、納められて
いた場所を見なさい。…」
マタイ28章5-6節(p.63)
序 論)金曜日に十字架にかかられ、死なれた主イエスの
御体は、アリマタヤ出身のヨセフの造った新しい墓に日没
前に葬られました。(26章57-61節)
明くる日(安息日)(26章62節)、宗教指導者たちは、総督
ピラトに三日間、墓に見張り番を置いてほしいと頼みます。
(62-65)
遣わされたローマ兵士は、墓の入り口の石に封印をしま
した。(66) 翌日(週の初めの日)の朝に起こったことは…
本 論)
1、空の墓
二人のマリヤとサロメは墓に向かいます。(1)
主の使いが、「天から降りてきて、石をわきに転がし」
ました。(2) それは、墓の中に主イエスがおられないこと
を示すためでした。御使いが石の上に座ったのは、墓が空
であることと主イエスが死に打ち勝たれたことを表してい
ます。
御使いを目撃した番兵たちは、恐ろしさのために震え
上がり、死人のようになりました。(4)
そして、彼らはそこから逃げ出してしまいます。
その後、マリアたちが到着し、石が動かされ、墓の中に
主イエスの御体がなくなっていることを知りました。
御使いは、彼女たちに「あなたがたは、恐れることはあ
りません。…」と語りかけ、主イエスが復活されたことを
告げ、御体が墓にないことを確認するように告げました。
(5-6)
「よみがえられた」は原語では「よみがえらされた」と
受身形の言葉が用いられています。
父なる神様が、御子イエス様を復活させられたのです。
神様が主イエスを通して成された救いのみわざは、誰も妨
げることはできませんでした。
2、主イエスは先にガリラヤへ行かれる
続いて御使いは、主イエスの復活と復活された主が先に
ガリラヤに行かれ、そこで弟子たちもお会いできるという
約束を彼らに伝えるように命じました。(7)
女性たちは、「恐ろしくはあったが、大いに喜んで」その
場を立ち去ります。弟子たちのいる所に向かう彼女たちに
復活された主イエスが御姿を現されました。(8-9)
「おはよう」(「平安あれ」(口語訳))(9)は原語では「喜
びなさい」という意味の言葉です。
彼女たちは、主イエスの御足を抱いて、礼拝しました。
(9) 復活された主は確かに御体を持っておられました。
女性たちの礼拝を受けられた主イエスは、御使いが語っ
たことを繰り返して語られました。(10)
ここで主は弟子たちを「わたしの兄弟たち」(10)と親し
く呼んでおられます。これは、ご自分を見捨てて逃げ去っ
てしまった彼らに対する赦しを表しています。
弟子たちは彼女たちから主の言葉を聞き、後にガリラヤ
に向かいます。
ガリラヤは、ほとんどの弟子たちの出身地であり、生活
の場所でした。
そして、彼らが主イエスに最初にお出会いし、信じ、従
い、共に歩んだ場所でした。
結 論)復活された主イエスは、弟子たちに先立ってガリラ
ヤに行かれ、彼らに御姿を現され、罪を赦し、新たに使命
を与えて遣わされました。
復活された主イエスは、今も生きておられ、私たち一人
ひとりを訪ねておられます。
そして、信じる者とともに聖霊によって生きてください
ます。
私たちは、それぞれの生活の場で主イエスとお出会いし、
みことばと祈りによって交わりを持つことができるのです。
主イエスが復活された、「週の初めの日」は、「主の日」
と呼ばれるようになり、主イエスを礼拝する日となりました。
私たちもともに主イエスを礼拝し、主を信じ、従ってまい
りましょう。