「しかし、私たちは、私たちを愛してくださった方によって、これらすべてのことの中にあっても、圧倒的な勝利者となるのです。」ローマ８章３７節
序 論)ローマ人への手紙、いや全聖書のメッセージは上記の御言葉に要約されると言ってもいいでしょう。イエス・キリストを救い主と信ずる私たちクリスチャンは圧倒的な勝利者となるのです。それでは、私たちはどのように圧倒的な勝利者となることができるのでしょう。
１．物事に対して
まず私たちは物事に対して圧倒的な勝利者となることができます。
聖歌５９０番「すくいぬしイエスと」という賛美歌には「イエスは・・・物事全てを良きになし給う」というフレーズがあります。このことは私たちの人生で起こる物事全てをイエス様は良きになしてくださると言っているのです。
以下のローマ８：２８も同じことを語っています。
「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」
三浦綾子さんは「海嶺」という作品の中で、全聖書のメッセージの要約として以下の言葉を紹介しています。
「すべてはよくなります。必ず幸せになります」
聖書にはこんなすばらしい約束の御言葉もあります。
「主は私にかかわるすべてのことを、成し遂げてくださいます。主よ、あなたの恵みはとこしえにあります。あなたの御手のわざを捨てないでください。」（詩篇１３８：８）
主は私にかかわるすべてのこと、個人的なことも、家族のことも、仕事のこともすべて成し遂げてくださるというのです。何と感謝なことでしょうか。
２．罪に対して
次に私たちは罪に対して圧倒的な勝利者となることができます。
聖書は「義人はいない。ひとりもいない。」（ローマ３：１０）と断言しています。 ですから、神様による最後の審判の時には、すべての人はそのことを証明するかのように、行動、言葉、思いにおける罪を神様によって無数に暴露されることになるでしょう。そして、神様による有罪判決を受け、いわゆる地獄行きのさばきを受けることになるでしょう。この最期の審判の様子は以下の御言葉によって垣間見ることができます。
「また私は、死んだ人々が、大きい者も、小さい者も御座の前に立っているのを見た。そして、数々の書物が開かれた。また、別の一つの書物も開かれたが、それは、いのちの書であった。死んだ人々は、これらの書物に書きしるされているところに従って、自分の行いに応じてさばかれた。」（黙示２０：１２）
しかし、私たちを愛された神様は、永遠の滅びに至るしかない私たちを救おうとして御子イエス・キリストをこの世に遣わし、私たちのすべての罪を十字架でその身に負わせ、私たちに完全な罪の赦しを与えてくださいました。
「神は、罪を知らない方を、私たちの代わりに罪とされました。それは、私たちが、この方にあって、神の義となるためです。」（Ⅱコリント５：２１）
こうして、イエス・キリストを信じる私たちは、すべての罪が赦され、永遠の御国に入れていただき、圧倒的な勝利者となることができるのです。
３．死に対して
最後に私たちは死に対して圧倒的な勝利者となることができます。
私たちはもし死んだとしても、イエス様をよみがえらせた御霊によって、同じようによみがえさせられるのです。
「もしイエスを死者の中からよみがえらせた方の御霊が、あなたがたのうちに住んでおられるなら、キリスト・イエスを死者の中からよみがえらせた方は、あなたがたのうちに住んでおられる御霊によって、あなたがたの死ぬべきからだをも生かしてくださるのです。」（ローマ８：１１）
クリスチャンは以下の御言葉で記されているように、からだの贖い、つまりからだのよみがえりを待ち望んでいるのです。このことはキリストがこの世にもう一度来られる時、いわゆる再臨の時に実現されます。
「そればかりでなく、御霊の初穂をいただいている私たち自身も、心の中でうめきながら、子にしていただくこと、すなわち、私たちのからだの贖われることを待ち望んでいます。」（ローマ８：２３）
キリストの再臨の時私たちは栄光の朽ちない不死のからだに変えられ、永遠の栄光にあずかることができるのです。
結 論)神様が私たちに与えてくださる救いとはどのようなものだと言えるでしょうか。 「目が見たことのないもの、耳が聞いたことのないもの、そして、人の心に思い浮かんだことのないもの。神を愛する者のために、神の備えてくださったものは、みなそうである。」（Ⅰコリント２：９）
この御言葉によれば、私たちに与えられる救いとは、人がこの世で見聞きしたことのないものであり、人の心には思い浮かんだことのないものです。私たちはこれほどのすばらしい救いが与えられたことを心から感謝しつつ、このすばらしい救いをすべての人々に宣べ伝えていきましょう。
